「あなたは女性だから採用できない」:その一方で「女性も社会進出する時代」

学校とは、生徒という人間を相手にする仕事です。人を相手にする場所だけに、若い女性教員の結婚や出産による退職・産休・育児休暇は常に学校を悩ませる理由になります。

1年間責任を持って生徒の面倒を見なければいけない立場にいるからこそ、「教員ならば、妊娠・出産もちゃんと計画的にするべき」という考え方も分かります。しかし私は子どもを望んで1年半かけて妊娠しましたので、妊娠・出産は簡単に計画できるものでもないと思います。

なかなか妊娠できない女性教員がある日いきなり「妊娠した」「産休が年度途中になってしまう!」という状態になっても、それはそれで仕方がないとも思います。もちろん学校や生徒にとっては「無計画な!」という状態になりますが、今はそれを理由に女性を解雇することはできません。

しかし、そのような現状から、若い女性の採用が困難になりつつあると思います。私の知り合いの女性(25歳)は非常勤講師として働いていましたが、学校側から「あなたは女性で、しかも独身でしょう」「いつ結婚してここをやめるかも分からないし、いつ妊娠して産休を取ることになるかも分からない」「だからあなたを本採用はできない」と言われたそうです。

「女だから」という理由で採用しない、ということは今や違法です。男女雇用機会均等法第5条に反します。女だからという理由で女性を採用しない学校や企業は他にもあるでしょうが、それを堂々と口に出してしまうこの学校に、私はかなりの不信感さえ持ちました。

そんなことを違法とも知らず、簡単に本人に言ってしまうこの学校の先生方を信頼し、この学校に通う生徒たちは大丈夫なのかしらとさえ思ってしまいます。

特に生徒には女子生徒もいるわけです。女性教員を「妊娠されたら迷惑」などと差別しながら、女子生徒に「今は女性も社会に出る時代」と教えることは矛盾しています。

教員が休暇に入ることは学校にとって痛手であることは分かりますが、それでもその現状を受け入れ、きちんと対応することができてこそ、初めて「教育現場」に値するのではないでしょうか。